通所改定のポイント〜常に先を見据えた行動を〜

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おはようございます、金児です。

 

先日から、左目の充血が止まらず困っています💦

眼科の先生曰く、出血してるけどそれ以外ないから目薬で治るとのことなんやけど、かれこれ長いのよねー。

うーん少しだけ心配。

 

先週末からやけに体がだるくて少し疲れがたまってるような感じがあります。

体の声を無視せずに少し休みながら頑張ろうと思います。

 

さて、今日は表題のことを介護保険の報酬改定を例に書いてみます。

 

目先の利益を掴みに行くな

今日は3月15日。

世間はホワイトデーやなんやかんやで賑わっているかも知れませんが、うちの会社では来月からの介護保険の改定でばたついてます。

 

介護事業を運営している身にとってこの報酬改定の情報の掴み方1つで、将来が大きく変わる可能性を秘めています。

 

どの加算をとり、どの加算を取らないのか。

 

この判断で、仕事量や報酬が大きく変化するわけです。

 

ここで、考えるべきは

「目先の利益を追わずに今後の方向性を十分に理解した上での判断をする必要がある」

ということ。

 

目の前に簡単に利益を上げられる、(経費を抑える)それだけを判断材料にすべきではありません。

 

今回は弊社のメイン事業の1つ、通所介護を例に考えてみます。

科学的介護の推進

今回の報酬改定の目玉は、なんと言っても科学的介護の推進。

ここに大きな変化があります。

 

簡単にいうと、今まで手をつけてきていなかった、介護現場の科学的根拠(エビデンス)を構築するために、データベースを作るのに協力することで加算をつけましょうというもの。

 

改正案を見ていただけばわかりますが、個別機能訓練加算、ADL維持等加算、口腔・栄養関係加算にも関わってきます。

 

それらを踏まえると、比較的大きめの単位を割り当てられていますが、何をどれくらいする必要があるのか、どれくらいの工程でどれくらいの時間をかける必要があるのか、このあたりが全く見えていません。

 

出ているのは、

「算定を考えている事業所は申し込みしといてね。」

それのみw

 

それでもやるべきなの?

はい、絶対やるべきです!

 

加算の割り当ては事業の方向性

今回の改定で変更のあった中心は、

 

・基本報酬

・個別機能訓練加算

・入浴介助加算

・栄養改善関係加算

・ADL維持等加算

・LIFE(前述)

 

大きな変化があったのがこのあたり。

 

ここからは私見を述べます。

基本報酬

これは、今年度の新型コロナウイルスの多大な影響も踏まえて規定路線。特に経営に大きなダメージを受けた小規模の方が少し手厚めの改定です。

 

ちなみに利用者の数が減少している事業所は、現状のコロナ特例の加算は3月でいったん終わり、4月以降はまた別の処置策が施されます。

これについては、長くなりますしここでは言及を避けます。

リンク参照。

 

個別機能訓練加算

個別機能訓練加算に関してはⅠ.Ⅱの住み分けがなくなり、算定においてハードルの高かった個別機能訓練加算Ⅱがなくなったことで、個別訓練計画の複雑さ、実施内容の個別Ⅰとの差別化が不要となり、必要とされる情報や計画もかなりシンプルになりました。

ただ二人以上スタッフを配置することで、得られる加算点数は既存の個別Ⅰ.Ⅱと比較して低下しました。

これすなわち、複数機能訓練指導員を置いて専門性の高い新たな加算をという方向性ではなく、どこも加算を取りやすくし、どこでも機能訓練を受けやすい環境を作る方向にシフトしたと言えます。

※過去にセミナーで使った講義資料。正直個別機能訓練加算Ⅱはまじで正確に算定するのが難しい加算でした。(実地指導での返戻もめっちゃあったらしいです。こんなもんセラピストなしで計画から実施までするのは難しすぎる。)

 

入浴介助加算

入浴介助加算は既存の事業所でお風呂に入れるだけで取れていた加算は、入浴介助加算1となり10点減算、専門職の個別評価と住環境評価を加えて実際の生活環境に準じて計画を立ててサービスを実施することで、加算Ⅱの算定が可能になります。

こちらは新設で55単位となり既存の入浴加算と比較すると微プラス

加算Ⅱを算定したいところですが、どれくらいの作業を求められるかによって微妙なところですね。Ⅰとの差が15点なので、どうしてもコスパの話になっちゃうかも知れません。

ちなみにこの専門職の評価に介護福祉士さんが入っていて、柔道整復師や鍼灸師、看護師が入っていないのは要注意ポイント。

個別機能訓練とはまた大きく違う加算と言えます。

 

ADL維持等加算

ADL維持等加算に関しては、今まで一人当たり3単位で算定にはおそろしく手間がかかり、対象となる利用者がかなり限定されるため、誰が算定すんねん加算でしたが、本改定に伴い単位数は30単位で既存の単位数の10倍となり、以前から算定していた事業所は改定すぐから恩恵を受けることができます。前回の改訂時に先を見据えてしんどい思いをされながらも頑張って算定されていた事業所さんは報われる形ですね。

算定に関して大きなネックになっていた、介護度3以上の縛りや、算定回数による制限がなくなり、かなり算定しやすくなったと言えます。

弊社のように、セラピストが一人でも評価に関わっていれば、居宅を見て話をすればBIを記録として残すこと難しくありませんし、リハ職出なくても決して取るのが難しい評価バッテリーではありません!

さすがに算定率はかなり向上すると思います。

 

栄養・口腔機能に関する加算

現行の口腔機能向上加算は、名称を栄養アセスメント加算、栄養改善加算と変え、用件をほぼそのままに請求単位数は

150点→50点+実績で(200点)評価へシフト

この加算のネックは看護師もしくは言語聴覚士、管理栄養士の配置が必須であるため、介護職のチェックでも算定できる加算が新設。

(背景には口腔機能の低下と栄養状態の悪化の相関が大きいことと、既存加算の算定率が低いことなどあり)

それが口腔・栄養スクリーニング加算Ⅰ.Ⅱ。

利用初回、その6ヶ月後に介護職による評価、ケアマネジャーに対する情報共有があれば算定が可能である。Ⅰ.Ⅱの差異は口腔機能と栄養状態をどちらか一方か、どちらも評価して報告するか否か。

いずれにせよかなり取得へのハードルは下がり算定必須の項目へ。

 

総括

個別機能訓練加算に関しては、今までⅠ.Ⅱどちらも算定していた事業所にとっては大きな減算になりますが、LIFEを提出することで、おおよそ同単位を請求できるようにデザインされています。

個別Ⅰ.Ⅱとってた事業所にとってはLIFEを出さないという選択肢はないでしょうw

逆にいうと、

個別機能訓練加算を算定していない事業所は算定もしやすくなり、LIFEも始まり、どちらも始めると月に数十万の報酬増を見込めるため、このタイミングで始めることを本気でお勧めします。

 

また口腔・栄養スクリーニング加算はかなり算定しやすい形で新設され、ADL維持等加算も用件が大きく緩和されました

どちらも始めるなら絶対このタイミング!!!(改定なんで当たり前ですけどねw)

 

アウトカムを求めるのは超本筋

今回の改定を見ても分かるとおり、国は介護保険事業の評価としてアウトカムを重視しています。

 

顕著なところでいうと、前回のADL維持等加算の算定率があれだけ低くても切ることなく、算定の基準を下げ、算定しやすくしながらかつ点数を引き上げてきました。

 

かつLIFEの導入。

この2つでも推察する根拠としては十分でしょう。

 

ここまで明確に意図を示して、算定しないのは国の施作に対して全力で抗っているようなもんです。

 

それよりもさらに強い根拠をお持ちであれば、判断として悪くないですが、

「なんとなく大変そうやしな・・・」

とかで判断するのは違うかな。

 

最後に

今回は通所介護における改定のポイントと、加算の算定を含めて今後の方向性の読み解き方を示しました。

 

ここまでは正直、きちんと資料を読むことが出来れば想定できる範囲と考えてもらっていいと思います。

 

これを受けて、どの業務の効率を上げるために何を使い、何をやめ、何に費用を割き、人を投入するか。

 

ここが戦略的な部分になります。

このあたりで悩んでおられる方は、ぜひご一報いただけますと幸いです^^

 

国の方向性をしっかりと読み取り、不安のない事業運営をしていきましょー!!

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