リハ職の多い訪問看護にメス!に対して
おはようございます、金児です。
実は先週から介護職員初任者研修を受けているんですが、まぁ言いたいことが山盛りありますw
いいとか悪いとかではなく、これは仕組みに問題がありますね。
受講生はほとんどが介護業界未経験の主婦の方。
この方々に介護とは?介護保険とは?この辺りを伝えるのは非常に難しい作業です。
その非常に難しく重要な総論の部分が教科書をまる読みというのはいかがなものか?
私なりに介護職の働き方やあり方については考えてきたつもりですが、入り口がこの有様ではなーと思った次第です。
まだまだ研修は続きますが、初心に帰ったつもりで1秒も無駄にしないように取り組んでいきたいと思います。
今日は昨日発表された訪問看護ステーションのセラピストの配置割合について意見したいと思います。
Contents
看護職員が職員全体の6割に満たない事業所は廃止?

なかなかに刺激的な見出しですね。
しかし、この配置の割合に関する言及は今に始まったことではありません。
そもそも訪問看護72からⅠ5に変更した際も同じような流れだったはずだし(結果耐性が整ってなくてリハビリテーションを受けられない人が続出して、緩和されたはずだけど・・・)
その後の平成27年の改正の前も、配置割合や訪問回数、請求単位に対して言及されたし(大阪市ではケアマネ協会に訪問看護のセラピストの訪問に対して言及されたし、なぜ訪問看護のリハ職の訪問を使うのかという記述を求めるところもある)30年の改正ではセラピスト単独での訪問に対して待ったがかかって、看護師のモニタリング訪問が必須化された。(モニタリングを費用取らず、事実上ただ看護師さんを同席させるだけのステーションもあると聞きますが。。。)
何にせよ、決して今回いきなり出た話ではありません。
まぁ業界に関わっていれば自ずと入ってくる情報ですが、訪問看護のことを知らない人のためやと思ってください。
とはいえ、「経過を経て廃止」はなかなかに強烈ですが・・・
PTOTST協会は声明を発出
この訪問看護ステーションの配置割合の話に理学療法士協会、作業療法士協会、言語聴覚士協会の三協会合同で声明文を出しました。
約8万人の利用者(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士による訪問看護を受けている国民の 約2割)はサービスを受けることが出来なくなります。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は約 5 千人(訪看1-5の業務を行っている者の約3割) が雇用を失います。声明文より抜粋して掲載
対応の早さから見るにここに対してはかなり前から準備をしていたんでしょうね。ちょっと盛りすぎな気もしますが。(代替的に医療機関からの訪問リハを受けることは可能だろうし。)
しかし、もう少し前から何かできなかったのかな?
というのが私の率直な意見。
セラピストが6割以上を占めるステーションもそうですが、特にセラピストが8割を占める0.4%(約40事業所と言われる)ここに関しては是正が必要だったのでは・・・
モニタリング訪問が導入されたことを踏まえても方向性としてちょっと違うのかな?なんて思いますが。
今までの流れを踏まえるとここにメスが入るのは想定内です。
今年の夏の社保審では具体的な数字もはいった内容で議論されてましたしね。
加えていうなら、30年度に外来リハがズバッとテコ入れされたこともあり、本気で変えにきていることは想像できたかと思います。
ちなみに先を見据えた事業所さんは、少なくとも平成30年の改正を機に運営スタイルをシフトしていたのではないでしょうか。(周りでも方針転換を図った事業所さんが多々!お友達のステーションでもそうでした。)
リハ職が6割を超えている事業所の割合は?
そもそもリハ職が6割を超えている事業所は2017年時点では4.7%です。この数字が大きいと見るか、小さいと見るかは非常に難しいところです。
ただ、非常に大きなステーションがこの4.7%に含まれているのはおそらく間違いないと思います。
前述の声明文の3割のセラピストが職を失うとすれば・・・
・60~80%未満:4.3%
・80%以上:0.4%この内、6割以上に該当するセラピストが5000人って、どんだけだよ。笑
何人いるんだよ。笑
流石に訪問看護ステーションにしては、セラピスト多すぎる。地方は訪問看護ステーションにセラピストいなくて困ってるわ!!!
この問題大都市部だけだよ、きっと。 https://t.co/8x8WJBYrW3
— 杉浦良介🐺YouTuber制度345 (@RihaWolfnet) November 17, 2020
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杉浦さん、お友達なので紹介。
このtweetそうよね。結構衝撃。
データ自体が合っているのか、解釈の仕方が正しいのか、いろいろとわからないこともありますが、これが本当なら多すぎると言わざる得ないかと。
セラピストの割合が6−8割以上のステーションの実態を全て知っているわけではないので、私自身も確実なことは言えませんけど。
看護師さんの配置を増やす、セラピストを減らす?
現実的にセラピストが多いステーションの看護師さんの配置割合を6割にするためには、
・看護師さんを増やす
・セラピストを減らす
この二択になります。
10人以下の小規模ステーションであれば、可能かもしれませんが大規模ステーションではかなり大きな改革が必要になると思います。
訪問看護における看護師さんの採用が困難を究めていることを考えると、セラピストを減らすの方が現実的なのかな?
なんて思ってしまいましたね。
さらにこれを機に看護師さんのニーズはさらに高まることは間違いなく、現在も大変問題視されている看護師さんの就職斡旋業者のアプローチは加熱することでしょう。
うーん、嫌な気持ちになってきましたw
とかく訪問看護で働く人にとって非常に大切な局面にいることは間違いありません。
最後に
今回の改正は訪問看護で働く人の今後働き方、働く場所など、キャリアを左右するものになりそうですね。
1つ覚えておきたいこととして、
制度というのは常に、世の流れを組んでいるものです。
流れに逆らうことはあえて難しい道を行くことになります。
敏感に世の中の情報をキャッチしながら、必要とされるものを必要とする人に届けたいものです。
年末にはもう少し大筋が見えてくると思うので、その時に改めて言及したいと思います^ー^
ではまたー!