4月までにやるべきこと〜通所介護〜
こんにちは、金児です^^
前回の記事ですが、オープンチャットに出したこともあって、えらい数の人に読んでいただきました!(私が管理者をしているデイサービスを盛り上げる秘密の部屋のオープンチャットは下記より!)
通所介護の介護報酬改定に関しては、今回多少突っ込んだ内容を取り上げます。
今やるべきことは、
- どの加算を算定するのか?
- なぜ算定するのか?
- どのように伝えるのか?
この3つを明確にすることです。
介護保険の性質上、
「うちの配置ではこの加算が取れるから取りまーす!」
というのは、少し違います。
介護保険法に基づき、ケアマネさんが立案するケアプランに記載いただき、利用者様、家族様が納得した上でサービスを提供できます。
サービス提供までに踏むべき手順があるのです。
いきなり
「この加算も取れるので取ります^^」
は違うわけです。
それを踏まえた上で、前述の3つについて私見を書きたいと思います。
どの加算を算定するのか?
まず当然ですがこれですね。
そもそも今回の介護報酬改定のあらましは前回の記事をご参照いただけるといいかと思います。
既存の加算を継続する場合、そこまで問題はないかと思います。
継続して利用していただくご利用者様には、加算についても契約時に当然ご説明しているはずですしね。
単位数の変化を説明し、ご理解いただけば良いかと思います。(そこまで大きな変化はないはずです。)
1つ、注意点!
単位数ギリギリで調整されているケアマネさんもいらっしゃるので、そこは事前に要確認です。
通所以外のサービスの点数も当然変更がありますので、その辺りも踏まえて問題はないのか先に確認、耳に入れておく方が良いでしょう。
問題は新設の加算を算定する場合です。
今回は新設された口腔・栄養スクリーニング加算を例に次項以降詳細を述べていきます。
なぜ算定するのか?
どの加算を算定するかが決まれば、当然その加算の用件を理解した上で、ケアプランに盛り込んでいただく必要性があります。
プランにないサービス・加算は問題であり、当然ですが指導対象です。そのために、通所計画の中にもケアプランの目標や導入の意図を書く欄がある訳ですしね。
そして、当然その加算を算定するに当たる根拠が必要となります。
口腔・栄養スクリーニング加算の算定を考えている場合
口腔・栄養スクリーニング加算の新設に関する背景として、厚労省の調査によれば、歯科医師による口腔内評価において、通所サービス利用者のうち「歯科受診の必要性がある」と診断された割合が59.1%。また口腔機能低下症の基準に基づいた検査では、現存する歯数に加えて、発音による口唇・舌運動、摂食時に関与する舌圧、嚥下等の項目で基準値以下と判定された者が半数以上の結果が出ています。
この文章は様々なHPでも引用されていますが、社会保障審議会の参考資料に掲載されております。
この背景から加算が新設された訳であり、我々事業所は口腔機能、栄養状態を把握しこの加算を算定することで、利用者様の健康状態の維持を図ることができる可能性が高くなります。
根拠として、問題はないでしょう。
なんでこの加算が必要なのか?
この根拠は当然ですが、事業所は明確に持つ必要があります。
算定における落とし穴と確認事項
口腔・栄養スクリーニング加算の算定要件をご覧ください。(以下、通知より引用)
(17) 口腔・栄養スクリーニング加算について
④ 口腔・栄養スクリーニング加算の算定を行う事業所については、サービス担当者会議で決定することとし、原則として、当該事業所が当該加算に基づく口腔スクリーニング又は栄養スクリーニングを継続的に実施すること。
この文章を踏まえて何が言いたいかというと、もし利用者様が2事業所のデイサービスを利用していた場合、どちらの事業所が算定するか、担当者会議で決めなければいけない可能性があるということです。(文面からどちらも算定していいとは読み解きにくい・・・)
ということは、
「うちは口腔・栄養スクリーニング加算算定します!」
って打ち出しても、
「いやいや担当者会議もせずに、その人の日々の口腔機能のことや、日々の口腔ケアのことも知らずにですか?!もう一カ所のデイさんは算定できないですけどそちらの意見は聞きましたか?」
と返答されても不思議ではありませんね。
多様な介護サービスの変更点を全て把握できているケアマネジャーがたくさんいるとは思いませんが、(たまにそんな方もいますが凄すぎます)算定における要点で引っかかる可能性は高いですし、迷惑をかける可能性を秘めています。
加えて例を出すと
ある利用者さんは毎日歯科医師の息子さんが口腔状態をチェックしていたらどうでしょうか?
その方に週に1-2回介入するデイサービスの職員が口腔状態を評価して加算を算定するのが正しいのでしょうか?
検討の余地がありますよね。
などなど通知を出す前に確認すべきポイントは複数あると思います。
当たり前のことを言っていたらすいません。
(私も弊社のケアマネと話してハッとした部分でもありますw)
十分なヒアリングとリサーチを!
長々と書いてきましたが、
「で、今何をしたらええねん!」
ということを書きますよ。
①利用者さんの状況を改めて確認しよう
- 加算算定の前にまず今どのような状況なのか
- ケアマネさんのプランの点数の状況は
- 日常生活の問題点は
口腔・栄養スクリーニング加算を算定するなら、日々の口腔状態の確認状況なども必要でしょうね。
上記のような情報収集は普段からやってることかと思いますが、一度フラットにして考えてみてもいいでしょう。
現行のプランとサービス、加算を算定に当たって見直す必要があるのか?
十分に理解しておく必要があるでしょうね。
②利用者さん(家族さん)に説明する
そもそも介護保険の改正が3年に1回あるということ、自体を知らない方がほとんどです。
それを受けて基本となる請求額が変化すること、算定する加算も変化する(しないor可能性がある)ことも説明が必要です。
いきなり決定ではなく、まずそうなる予定であることを十分に理解していただくと良いと思います。
それで
「あかん!」
っていう人はあまりいないかも知れませんが、先に伝えておく方がもちろん親切であると思います。(私の感覚では当たり前ですが・・・)
③ケアマネさんと打ち合わせをする
前述しましたが、現在のプランから変更が必要になることが多いかと思います。
新たに違う加算を取るのであれば、プラン上の文言も変化する可能性が高いです。(他サービスも変化がある可能性が高く、ケアマネさんの業務負担は大きくなることを理解すべし)
これらを踏まえて、事前に現在の利用単位数やプランについて理解した上で詳細な打ち合わせが必要であると考えます。
場合によっては担当者会議も必要になるでしょうから、
- オンラインでするのか?
- 顔を合わせてすべきか?
こんなご時世ですから、地域の実情や利用者さんの状況に応じて大きく変化すると思います。
綿密な打ち合わせをしておくと良いと思います。
④〜番外編〜はよやれ
この文章を書いているのが、3月19日。
4月まで2週間を切ってます。
当たり前ですが、他の事業所も同じように改正の情報を読み解いて、行動しているので、月末に連絡が殺到して月末月初にFAXがなだれ込むことが想定されます。
そうなると、利用者さんはまだしも、ケアマネさんの電話対応はパンクすることが予測されます。(しかもレセが来るぞー)
いちいち電話で何をとって何をとらないとか話せないこともありえます。
文書の方が適切なことはFAXや郵送で
話し合いが必要なことは電話で端的に
何よりもスピードと正確性が重要であると考えます。
ということで、前回の改正の方向性から今やるべきことを書いてみました。
うちも今管理者が必死になって色々と作成してくれています。
限られた時間の中で、効率よく、かつ丁寧に進めていきましょう^^
ではまたー!!